石材研磨の極意:プロが教える美しい仕上げのコツ

こんにちは!石のシンシア制作担当です。
今回は、石材加工の中でも特に繊細で技術を要する「石の研磨」について、その秘訣をお伝えします。
石工の町で培った経験
私の故郷は石材加工が盛んな町で、父は石灯篭彫刻と切削加工、母は手動研磨(ポリッシャー)を手掛けていました。幼少期から母の研磨作業を手伝い、その大変さと奥深さを肌で感じてきました。
手動研磨機と大理石の磨き方
上の画像は、手動研磨機を使用してイタリア産の白大理石「ビアンコ・カララ」を磨いている様子です。この機械は電動で砥石が回転しますが、操作は手動で行います。大理石は御影石に比べて柔らかく、研磨しやすい特性があります。
石を美しく磨くための8つのポイント
- 丁寧な作業を心掛ける
手を抜くと磨き残しが生じ、最終的な仕上がりに影響します。最初から丁寧に作業することで、結果的に効率的な仕上がりとなります。 - 重要な番手を見極める
研磨工程では、すべての番手を同じ時間と力で行うのではなく、石種に応じて特に重要な番手(例:#500や#1000)に時間をかけることが効果的です。 - 下地処理を徹底する
初期の粗い番手(例:#60)での下地処理が、その後の仕上がりを左右します。この工程を丁寧に行うことで、後の研磨がスムーズになります。 - 適切な番手の選択
工程数を減らすために番手を省略する際は、慎重な判断が必要です。誤った省略は仕上がりに悪影響を及ぼす可能性があります。 - 各工程後の乾燥と確認
各研磨工程後に石を乾燥させ、前の番手の傷が残っていないか確認することが重要です。これにより、磨き残しを防ぐことができます。 - 石種ごとの特性を理解する
石種によって研磨の特性が異なるため、それぞれの特性を理解し、適切な研磨方法を選択することが求められます。 - 仕上げ方法の工夫
硬いバフや柔らかいフェルトなど、仕上げに使用する道具や研磨剤(例:酸化セリウム)を石種に合わせて選択し、最適な仕上がりを追求します。 - 高品質な砥石の使用
信頼性の高い砥石を使用することで、研磨作業の効率と仕上がりが向上します。例えば、三和研磨工業の砥石はプロの間でも高い評価を得ています。
まとめ
石の研磨は経験と技術が求められる作業ですが、上記のポイントを押さえることで、美しい仕上がりを実現できます。趣味で石研磨を始めた方々の参考になれば幸いです。
メイソン
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