こんにちは
石のシンシアです。

早いもので工場移転して一年が経過しました。
この一年間ほぼ無休で準備し、
やっとCNC彫刻機等の彫刻設備と生産体制が整い、
上画像のような大理石肖像レリーフを彫刻できるようになりました。


上画像は「ぱくたそ」のモデル「まーちゃん」さんです。
「ぱくたそ」の利用規約に基づき、今回の彫刻に利用させていただいきました。

見開きの肖像レリーフ彫刻は、
上画像を元に3Dデータを作成し、それを元に彫刻したものです。
つまり、
「一枚の写真を参考に作った彫刻」なんです。
お気に入りのお写真一枚送って下されば、
肖像レリーフ彫刻の制作を致します。

顕彰碑や記念碑として、
大切な人のお姿と「大切な瞬間を永遠に残したい」と
お考えの方にお勧めしたい、
オーダーメイド・肖像レリーフ彫刻です。

天然大理石にオーダーメイド・肖像レリーフ制作というのは
かなり珍しいと思います。
納期は3か月程度ですが、
彫刻の内容によって1年ほどお待ちいただく場合もあります。
お値段はオーダー内容で変化しますのでお見積りいたします。
気軽にお問い合わせください。


ところで、この彫刻をご覧になった方から
「誰にでも作れるの?画像からボタン一つでできるの?」
という感じの質問をされることがあります。

「誰にでも作れるか?」というと、
石は加工難易度が高いので「努力すれば」という前提で「イエス」ですが、
「ボタン一つで」と言われると「ノー」です。

上画像はブレンダーというPCソフトで作った
彫刻の設計図(STLファイル)の画像なのですが、
これを制作するのに、何十時間もかかります。

STLファイル制作は、基本的に粘土をコネるのと同じです。
ソフトの取り扱いを覚えれば誰にでもできますが、
粘土細工と同じく、仕上がりは人それぞれになります。
粘土で形をつくり、その形をスキャンしてコードを作り
そのコードをCNC彫刻機に入力して彫刻する。
そんな作業になります。


さて、「石は加工難易度が高い」と書きましたが、
石は木よりも固く、鉄などの金属よりも脆い、
ガラスに近い特性を持っています。
思い通りの形に加工するのが難しいのです。
ですが、長い年月同じ形を保ってくれるので、
太古の昔から彫刻の材料として使われてきました。

ちなみに今回使った大理石は、
ミケランジェロのダビデ像にも使われている
イタリア産大理石ビアンコカララです。
「もし、ミケランジェロが現在の道具を使ったなら、
どんなにすごい彫刻をしたか?」
考えるだけでもワクワクします。
昔の石加工の道具は先端が大きく鈍角なので、
細かい細工は本当に大変でした。

ところで、石をCNC彫刻機で加工する場合、
仕上げを繊細にしようとすると、
それに伴い使用するドリルの先も細くなるので、
人口ダイヤを使ってもタングステンを使っても
強度が足りず、ドリルの先が簡単に折れてしまいます。

それを防ぐために少しずつゆっくりと彫刻するので、
とても時間がかかります。
一つの工程で10時間とかザラにかかります。
工程途中にビット(ドリルの先につける上画像の物)が折れると
最初からやり直しになります。

上画像のビットは、ヒスイ彫刻用のビットで
先が0.5mmのものです。
本来、大理石彫刻でこんなに細いビットは使わないのですが、
より良い彫刻のために細いビットを使っています。
大理石レリーフ彫刻はヒスイ彫刻より何十倍も大きいので、
完成までにとんでもない時間がかかります。
それだけビットにかかる負担も増えます。

CNC彫刻機とダイヤモンド・ルータービットという
最先端の道具と技術を使い、
時間と労力を惜しまなければ写真のような彫刻ができます。
近くでご覧になった方は
「本物の人間みたい」と言ってくれます。

見開き画像についてですが、
実は大理石には透明な部分が沢山あり、
普通に光を当てると、細かい細工が見えにくくなってしまいます。
ですので、上画像の彫刻には横から光を当て、見やすくしています。



石のシンシアでは、手軽に展示できる
小さめのレリーフ彫刻を制作しております。
胸像や銅像だと、展示できる場所が限られてしまいますが、
レリーフであれば、絵画を飾る感覚で
普通の家庭でも展示することができます。


写真がデジタル化し、
現像せずにデータのみを残すことが普通になった今、
リアルなのかバーチャルなのか?
境目が曖昧になってきているように感じます。
そんな今だからこそ

「デジタルに作られた画像を
圧倒的にリアルな質感をもつ大理石彫刻として残す・・・」

「大切な瞬間、大切な人を永遠のかたちに・・・」

以前では考えられなかったことが、
実現できるようになりました。

興味を持った方は、是非ともお気軽に
お問い合わせくださいませ。


石のシンシア

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