こんにちは、石のシンシアです。
上画像の石がビアンコカララです。
大理石には、白や黒、赤や緑やピンクにオレンジ色と、
様々な石種があります。
その中で最も人気があるのは、
イタリア産の白い大理石ビアンコカララです。
上の画像がビアンコカララですが、
大理石といえばコレ!という方も多いと思います。
「真っ白よりも、むしろ模様があったほうがいい」
というビアンコ・カララファンの方もいらっしゃいます。
上画像は、ミケランジェロのダビデ像です。
この彫刻もビアンコカララ製です。
意匠の素晴らしさは当然ですが、質感の表現が凄すぎて意味が分かりません。
当時の道具で、どうやったらこんな彫刻ができるのか?
ミケランジェロだから当然といえば、そうなのかもしれませんね。
ただ、御影石ではこの質感にならなかったと思います。
大理石という素材の素晴らしさを生かすのも技術のうち、
なのだと思います。
上画像は石のシンシア製で、
オーダーメイド肖像レリーフ彫刻です。
これもビアンコ・カララ製です。
石のシンシアでは様々な石種の取り扱いをしておりますが、
ビアンコ・カララのシットリとした
えもいわれぬ素材特性は、
他の石種にない魅力的なものです。
上画像の肖像レリーフは、
ご希望のお写真から制作可能な
オーダーメイド製品ですので、
身近な方をモデルにすることが可能です。
大きさは、幅300mm程度ですので家庭で展示できます。
全身像や胸像などの彫刻は置く場所を選びますが、
レリーフ彫刻であれば展示場所を選びません。
大切なお写真一枚から 肖像レリーフをお作りします。 天然大理石イタリア産ビアンコ・カララを使用した カスタムメイド・大理石レリーフ彫刻作品です。 肖像彫刻だけでなく、 額部分も大理石彫刻にしました。 天然大理石作品としては 他に例のないレベルの精巧な彫刻です。
現在、彫刻として販売されているものは、
コールドキャスト・レジンといわれるものや
人工大理石製のものがほとんどです。
天然大理石は加工難易度が高いため、
あまり市場には出回りません。
最新技術をもってしても
天然石の加工は難しいのですから、
昔の石工の苦労は並大抵ではなかったでしょう。
上画像のような豪華な装飾や敷石も、
やはり天然石ならではの存在感があってこそです。
コールドキャストや人工素材ではこの迫力を出すことはできません。
ところで、この画像は屋内のものです。
もし、同じものを屋外に作ってしまうと、
いくつか問題が生じる可能性があります。
大理石はその特性上、酸性雨と紫外線に弱く、
基本的に屋外での使用には適していないからです。
上画像の黒い大理石などの場合、
屋外に放置すると、くすんだグレー色になってしまいます。
欧米には、経年変化におおらかな文化的土壌があるので、
度々、屋外使用されている大理石製品を見ることができます。
ですが、日本において大理石製品の屋外使用はほとんどありません。
私は長年石工をしており、
墓石の取り扱い数は数百組に上りますが、
そのなかで、大理石製の墓石を取り扱ったのは
たった一度だけです。
日本において、墓石としての大理石の取り扱いは極めて稀です。
何故かというと、
最近の日本人は、経年変化を避けるようになったためです。
最近の、と書きましたが、
日本人が経年変化を避けるようになったのは、
実は最近のことです。
私の祖父の世代では、
経年変化した古い石を好む価値観がありました。
私の父も、作った石灯篭を意図的に長年放置することで、
価値を高めていました。
買う側も経年変化を求めていた、という訳です。
上画像は、日光東照宮の石灯篭なのですが、
この灯篭のように「苔が生えるほど古い灯篭に価値がある」
とされていたのです。
時代も人も移り行くものですから、
仕方がありませんが、
日本人の気質も変化したようです。
そもそも石の場合、
新しくても、古くても、どんなに経年変化したとしても、
木や人工素材のように、
腐ったり、朽ちて無くなるようなことはありません。
古くなることで、
むしろ味がでて愛着が増し、
石の価値が高まった、と感じるのは、
私が祖父や父の影響を受けた古い人間だから、
なのかもしれません。
石のシンシア
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