![](https://stone-cynthia.com/wp-content/uploads/2024/04/IMG_3026-Edit-1024x819.jpg)
こんにちは、石のシンシアです。
上画像の石がビアンコカララです。
大理石には、白や黒、赤や緑やピンクにオレンジ色と、
様々な石種があります。
その中で最も人気があるのは、
イタリア産の白い大理石ビアンコカララです。
上の画像がビアンコカララですが、
大理石といえばコレ!という方も多いと思います。
真っ白よりも、むしろ模様があったほうがいい、
という方がいるくらいに人気の石種です。
![](https://stone-cynthia.com/wp-content/uploads/2024/04/david-1911095_1920-683x1024.jpg)
上画像は、ミケランジェロのダビデ像なのですが、
この彫刻もビアンコカララ製です。
意匠の素晴らしさは当然ですが、質感の表現が凄すぎて意味が分かりません。
当時の道具で、どうやったらこんな彫刻ができるのか?
ミケランジェロだから当然といえば、そうなのかもしれませんね。
ただ、御影石ではこの質感にならなかったと思います。
大理石という素材の素晴らしさを生かすのも技術のうち、
ということなのでしょう。
![](https://stone-cynthia.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_2238-1024x729.jpg)
上画像は、石のシンシア製のレリーフ彫刻で、
やはりこれもビアンコカララ製です。
ミケランジェロは素晴らしすぎるので、
自社製品を紹介するのも若干気が引けるのですが、
普通の石工が作る彫刻には、
普通にオーダーできるという利点があります。
大きさは、幅300mm程度ですので家庭で展示できます。
また、完全3Dの彫刻は置く場所を選びますが、
レリーフ彫刻であれば、どこにでも展示できます。
しかも、本物のビアンコカララ製です。
![](https://baseec-img-mng.akamaized.net/images/item/origin/51b86ada5bfb5204e639316126827812.jpg?imformat=generic&q=90&im=Resize,width=1200,type=normal)
大切なお写真一枚から 肖像レリーフをお作りします。 天然大理石イタリア産ビアンコ・カララを使用した カスタムメイド・大理石レリーフ彫刻作品です。 肖像彫刻だけでなく、 額部分も大理石彫刻にしました。 天然大理石作品としては 他に例のないレベルの精巧な彫刻です。
現在、凝った意匠の小さな彫刻として販売されているものは、
例え高価であっても、
コールドキャスト・レジンといわれるものや、
人工大理石製のものです。
何故かというと、天然大理石は加工難易度が高く、
加工には大変な労力が必要になるからです。
石のシンシアでは、
天然石にこだわって彫刻を行っておりますが、
技術の発展した現在ですら大変なのですから、
昔の石工の苦労は並大抵ではなかったはずです。
![](https://stone-cynthia.com/wp-content/uploads/2024/04/cristina-gottardi-3Y76QujaIDg-unsplash-686x1024.jpg)
上画像のような豪華な装飾や敷石も、
やはり天然石ならではの存在感があってこそです。
コールドキャストや人工素材ではこの迫力を出すことはできません。
ところで、この画像は屋内のものです。
もし、同じものを屋外に作ってしまうと、
いくつか問題が生じる可能性があります。
大理石はその特性上、酸性雨と紫外線に弱く、
基本的に屋外での使用には適していないからです。
上画像の黒い大理石などの場合、
屋外に放置すると、くすんだグレー色になってしまいます。
欧米には、経年変化におおらかな文化的土壌があるので、
度々、屋外使用されている大理石製品を見ることができます。
ですが、日本において大理石製品の屋外使用はほとんどありません。
私は長年石工をしており、
墓石の取り扱い数は数百組に上ります。
そのなかで、大理石製の墓石を取り扱ったのは
たった一度だけです。
日本において、墓石としての大理石の取り扱いは極めて稀です。
何故かというと、
最近の日本人は、経年変化を避けるようになったためです。
最近の、と書きましたが、
日本人が経年変化を避けるようになったのは、
実は最近のことです。
私の祖父の世代では、
経年変化した古い石を好む価値観がありました。
私の父も、作った石灯篭を意図的に長年放置することで、
価値を高めていました。
買う側も経年変化を求めていた、という訳です。
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上画像は、日光東照宮の石灯篭なのですが、
この灯篭のように「苔が生えるほど古い灯篭に価値がある」
とされていたのです。
時代も人も移り行くものですから、
仕方がありませんが、
日本人の気質も変化したようです。
そもそも石の場合、
新しくても、古くても、どんなに経年変化したとしても、
木や人工素材のように、
腐ったり、朽ちて無くなるようなことはありません。
古くなることで、
むしろ味がでて愛着が増し、
石の価値が高まった、と感じるのは、
私が祖父や父の影響を受けた古い人間だから、
なのかもしれません。
石のシンシア
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