石の画像あれこれ
こんにちは、石のシンシアです。
今回は、石の画像を沢山アップしたいと思います。
特に、お問い合わせの多い石種については詳しく、
参考画像を合わせて紹介したいと思います。
大理石と御影石の比較画像
石材には、メノウなどの半宝石を含めると
沢山の石種があります。
ですが、取り扱い量としては、
大理石と御影石が全体の9割以上を占めており、
石のシンシアへのお問い合わせも、
大理石と御影石についてがほとんどです。
ですので、「どういった違いがあるのか?」
の参考にしていただくため、
大理石と御影石の比較画像をご用意しました。
白い大理石 VS 白い御影石
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上画像の左は白大理石で、右は白御影石です。
大理石はイタリア産白大理石ビアンコ・カララで、
御影石は、中国産白御影石です。
白と呼ばれる石同士ですが、
大理石はかなり白く、御影石はグレーです。
大理石は透明感があってシットリとした感じで、
御影石は黒い点々がうるさいので、ザラザラとした感じがします。
黒い大理石 VS 黒い御影石
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上画像の左は黒大理石で、右は黒御影石です。
大理石は、スペイン産黒大理石ネロ・マルキーナ、
御影石は中国産黒御影石山西黒です。
黒色の場合は、御影石のほうが均一に黒く見えます。
大理石の黒はとても美しい漆黒なのですが、
真っ黒の部分が少なく、大抵の場合は白いスジがはいります。
やはり、黒大理石のほうがシットリとした質感で、
黒御影石は乾いた質感です。
黒御影石は非常に硬度が高く、最も加工難易度の高い石種になります。
ピンク系大理石 VS トラバーチン VS 御影石
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上画像はピンク系の石種です。
左は大理石、真ん中はトラバーチン、
黒い点々のある画像が御影石になります。
ちなみに、トラバーチンは大理石に分類されることが多い石種です。
実際の色がピンク色に見えるかどうか?
という意味では、大理石に軍配が上がると思います。
トラバーチンも発色がキレイです。
対する御影石の場合、どうしても黒い点々がネックとなり、
ピンク系とはいえ、ピンク色の石に見えるかどうか?
は、個人差もありますし微妙なところです。
以上が比較画像となりますが、
色と質感に関しては、大理石に軍配が上がると思います。
耐久性に関しては御影石の方が圧倒的に高いのですが、
大理石は色も柄も高級感のあるものが多く、
高い人気も納得です。
お選びになる場合の参考にしてみてください。
大理石あれこれ
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上画像は、イタリア産白大理石ビアンコ・カララで、
建築物やインテリア、彫刻にも使用されている大変人気のある石種です。
世界中で愛されている石種で、様々な場所に使用されています。
加工したときの質感もシットリとしていて、
御影石のパリパリと乾いた感じとは全く違います。
ミケランジェロのダビデ像は、
ビアンコ・カララでつくられていますが、
この質感はビアンコ・カララならではの質感です。
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彫刻といえば大理石というイメージがあります。
石材の中では加工のしやすい部類に入る上に、
この、シットリとした質感は本当に魅力的です。
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ただし、
大理石は、御影石と比較すると
経年劣化が進みやすい特性があります。
酸性雨や紫外線で経年劣化してしまうため、
屋外よりも屋内で使用されることが多い石種になります。
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このように、非常に美しく魅力的な石種なのですが、
酸に弱いので注意が必要です。
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上画像の床には黒い大理石が使われています。
大理石は御影石と比較すると柔らかいので、
上画像の床を大勢の人が歩いてしまうと、
艶が無くなってしまいます。
作りたては美しいのですが、
メンテナンスが高額になってしまいます。
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上画像はスペイン産黒大理石ネロ・マルキーナです。
大理石としては硬めですが、御影石と比較するとかなり柔らかい石です。
とても美しく、魅力的な石ですが、
キズが付きやすいので、床に使用すると
白っぽく、くすんだ感じになってしまいます。
御影石あれこれ
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上画像は黒御影石です。
山西黒という中国産の御影石で、
普通に見る分には真っ黒な石ですが、
太陽の光を当てると、
石に含まれている成分が良く見えます。
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上画像の石は桜御影と呼ばれ、ピンク系に分類される御影石です。
大理石と比較すると、御影石特有の黒い点々が目立ち、
ピンク色と呼べるかどうか?微妙なところです。
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上画像は白御影石です。
御影石の中ではかなり白い石なのですが、
大理石と比較すると、グレー色に感じます。
御影石は硬く、
加工難易度が大理石よりも格段に高いのですが、
経年劣化が少なく、
屋外でも安心して使用することが可能です。
ただし、白御影石は油分を含むことで
黄色く変色することがあります。
それでも、石質に問題はありません。
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上画像の石灯篭は、
栃木県、日光東照宮の石灯篭です。
苔がむしており、大変趣のある灯篭です。
御影石の持つ高い耐久性が作る、
御影石ならではの美しさです。
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日光東照宮には、
長い年月を耐え抜いた石たちが、
沢山並んでいます。
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有名な東照宮の三猿です。
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これらの画像は、数年前、
石の画像を撮影しに東照宮を訪れた時のものです。
丁度改修工事が終了したところだったので、
陽明門がとても綺麗でした。
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こうして歴史的建造物の
塀や階段などを見てみると、
御影石の非常に高い耐久性を感じます。
という訳で、
様々な石種の画像を紹介し、
どういった場所で使用され、
どういう感じに見えるのか?
を画像を添えて解説してみました。
やはり、
石種によって適切な使用場所と使用方法があります。
そして、それが正しければ、
数百年レベルの耐久性という、
他の素材にはない、
石ならではの素晴らしい特性を
再確認することができました。
太古の昔から愛されてきた石という素材、
選ぶ際の参考にしてみてください。
石のシンシア
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